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いったりきたりの話

ぬるっとした文章と写真を上げます 

爺さんの自転車 

 実家に帰ると、そこには爺さんがいる。今年で84歳だ。まだまだ元気で、農作業を毎日している。さっぱり器用ではないが、道具を手作りするのが大好きで、溶接を駆使しておおざっぱな道具をたくさん作っている。これはまた紹介したい。

 

 爺さんは3台の自転車を持っている。といっても、自転車愛好家のように違うタイプの自転車を3台持つ、という事ではない。3台とも実用車、俗にいうママチャリである。機能はほぼ同じで、異なるのは色ぐらいであるが、なぜか爺さんは3台のママチャリを持っている。そして爺さんの自転車には、その美学にそって独自の改造が施される。今日はそのうちの1台の改造を紹介しよう。

 

 

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FUJI製の自転車だ。まだメーカが日本にあった頃なので、それなりに古い

 

 まず必須ともいえるのが、カゴのカバーである。これはただのカバーではない。いや、ただのカバーなのだが、南京錠が備え付けられており、盗難対策がなされている。これは、爺さんの経験に基づく。旅行中に駅に駐輪しておいたところ、カゴに載せておいた雨具が盗まれてしまった、という苦い経験に。中には上着やゴム手袋がおさめられている。

 

 そしてこれまた必須なのだが、荷台にはヒモが備え付けられる。畑に行く際は、ここに鍬などを括り付ける。このヒモも、市販の自転車用の荷物紐ではない。黒くて固いヒモだ。由来は聞いたことはないが、爺さんの作る道具に用いられるヒモはほとんどこのタイプなので、意味があるのだろう。

 

人の使っている道具を見るのは面白い。