いったりきたりの話

ぬるっとした文章と写真を上げます 

感覚のほころび

 

 

 

 昨日の夜中24:00頃、自転車に乗っていた。文化の日に自転車で遠出した時にパンクしてしまい、修理キットを持っていなかったのでやむなく放置してきたのを、取りに行ったのだ。夜中に自転車に乗るのはあまり好きではないし、実際に危ない。

 

 

 

 これは私が怖がりだからかもしれないが、暗がりの中だと、小さなカーブミラーを、俯いている人に幻視してしまう。民家の塀の端によくあるので、視界にミラーが入った一瞬、「人!」と思って、びっくりしてしまう。これが昨日の夜だけで4,5回あった。

 

 

 

 夜の道というのは、昼に比べるととても単調だ。周期的に私を照らす街灯の光が、見える限り延々と続くか、灯りが無い暗闇で、黒々とした山並みの影がうっすら浮んでいる中に、ライトで照らされた範囲がのっぺりと見えるだけだ。その光景の中で人を幻視すると、とてもびっくりする。昼間に本当の人間がそこにいてもなんとも思わないのに、これはなぜだろうか。

 

 

 

 何回か幻視していると、人に見えるが、あれは小さなカーブミラーだ、という認識ができるようになった。視界の端を通り過ぎていく、俯いた人に見える小さなカーブミラー、じっと俯いた人らしきもの。奇妙な感覚だ。昼間の自分を含めて、あらゆる人と共有できない、その場限りの感覚。

 

 

 

 

 

 

以下、夜に見た光景たち

 

 

 

 

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夜中は大きな道路で工事をしている

 

 

 

 

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行きは電車に乗った

 

 

 

 

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駅を降りたところ