細かいところ
普段、ふらふらと散歩しながら風景を見たり、それを写真に撮ったりしている。野原や林や河原なんかにもよく行くし、普通の住宅街もよく歩く。歩いている途中、側溝や草むら、川の中なんかを覗き込むと、意外なものがあって面白い。
たにしの殻がゴロゴロ
草にアブラムシがびっしり
カモ
ハチの頭
何かの毛
標識
面白い形の室外機
駐車場の看板
岩陰の魚
かっこいい石
水路のハチの巣
柿の実
長靴
てんとう虫
写真を見返すと、細かさにクラクラしてしまう。
感覚のほころび
昨日の夜中24:00頃、自転車に乗っていた。文化の日に自転車で遠出した時にパンクしてしまい、修理キットを持っていなかったのでやむなく放置してきたのを、取りに行ったのだ。夜中に自転車に乗るのはあまり好きではないし、実際に危ない。
これは私が怖がりだからかもしれないが、暗がりの中だと、小さなカーブミラーを、俯いている人に幻視してしまう。民家の塀の端によくあるので、視界にミラーが入った一瞬、「人!」と思って、びっくりしてしまう。これが昨日の夜だけで4,5回あった。
夜の道というのは、昼に比べるととても単調だ。周期的に私を照らす街灯の光が、見える限り延々と続くか、灯りが無い暗闇で、黒々とした山並みの影がうっすら浮んでいる中に、ライトで照らされた範囲がのっぺりと見えるだけだ。その光景の中で人を幻視すると、とてもびっくりする。昼間に本当の人間がそこにいてもなんとも思わないのに、これはなぜだろうか。
何回か幻視していると、人に見えるが、あれは小さなカーブミラーだ、という認識ができるようになった。視界の端を通り過ぎていく、俯いた人に見える小さなカーブミラー、じっと俯いた人らしきもの。奇妙な感覚だ。昼間の自分を含めて、あらゆる人と共有できない、その場限りの感覚。
以下、夜に見た光景たち
夜中は大きな道路で工事をしている
行きは電車に乗った
駅を降りたところ
山のある生活
登山がブームになることがある。人々は何を求めて山に登るのだろうか?おそらく、非日常的な自然の景色に圧倒されたり、体を動かすことを欲していたりするからだろう。しかし、私が育った山国で山に登るのは、生活のために必要な人か遊びに行く子供ぐらいで、多くの人はそれをただ眺めるだけだった。
山国では、地域によって住民の目に付きやすい山というのが決まっていて、そういう山は特別の愛着が持たれるものである。長野県を例にとると、松本市では常念岳や乗鞍岳、堀金村では常念岳、穂高町では有明山、という具合である。そして、今私が住んでいる上田市では、太郎山(たろやま)が象徴的存在として扱われている。
朝の太郎山
これらの山は生活の背景として、市街地や、田園田畑の光景に入り込んでいる。そして季節によって様々な姿を見せ、それが日常会話の語り草となるのである。そのことが、山国におけるあらゆることを支え、その光景を統制のとれたものにするのだ。
補足
夏の間に撮影した写真のうち、組みにできるものはまとめて発表してきましたが、まだ印象的なものが手元に幾つかあります。それらは以前の記事からこぼれてしまった、まとまりのない一枚づつの写真です。まとめて記事にしたかったのですが、まとまらない写真というのもあるだろうと思い立って、掲載することにしました。時系列も意味もバラバラですので、好きな一枚からお楽しみ下さい。
帰る
乗り換えで降りた柏崎で見た建物
朝早くに新潟駅から電車に乗って、南に下った。一度どこかの駅で降りたかったので、どこがいいかなと考えながら、窓の外を見ていた。いく駅かやり過ごし、米山という駅に着いた。運転士にきっぷを見せて、電車を降りた。
乗っていた電車と駅
駅を出ると左手に集落があり、線路に沿ってその方へ道が続いていた。その道を進んだ。
歯抜けの貨物列車が横を通る
集落の様子
しばらく進むと集落の外れに出て、砂浜に降りるスロープになったので、降りた。海水浴にも使われるらしく、海の家の残骸のようなものが立っていた。しばらく砂浜に沿って歩いた。
片づけをされるでもなく、放置されていた
立っていた棒
集落を通ってきた沢が、海に注いでいた
沢に阻まれて砂浜の先に行けなくなったので、引き返し、今度は集落を囲む山の方の道を登っていった。
集落の中
高台から見た集落1
高台から見た集落2
米山薬師
一通り回って、駅に戻り、電車に乗って糸魚川に向かった。
ホームは防波堤のすぐ上だった
途中で越後ときめき鉄道に乗り換えたり、うつらうつらしていると、あっというまに糸魚川の駅に着いた。
糸魚川の駅近くの海
帰りは大糸線にのり、家に戻った。結局この旅行中、一度も晴れなかった。
これで一連の旅行の記事はおしまいです。ありがとうございました。
新潟市
郡山を後にして、新潟市へ向かった。新潟市は昔から行きたかった場所だ。正確に言うと、信濃川の河口に行きたかったのだ。私が住んでいた場所が信濃川の上流で、よく川に遊びに行ったり写真を撮ったりしていたので、その場所で見た水の最終的に行き着く場所にも興味があった。そこで電車を降りたら、ひとまず歩いて海岸線まで向かった。以下途中で見た風景。
新潟の市街はアーケードがいくつかあった
8月30日だったので安保法制反対のデモをしていた
ラーメン屋に入ってラーメンを食べている間も、デモが続いていた
解散した人
途中で入った旧齋藤家別邸
出たところにいた猫
海岸線沿いのクロマツの林
双葉町のあたりで坂を上っていくと、急にクロマツの林になった。新潟市は住宅地と海岸線がかなり近い。クロマツはみな海岸と反対の方向に傾いていて、その傾いた松を見た観光客らしきおばさんが、クロマツの幹にiPadをあてて、10度だと測定していたのを覚えている。
海岸線(信濃川の河口の南側)
突堤で釣りをする人
海岸線を見ながらしばらく国道を歩いて河口側に北上していくと、突堤があった。突堤の上では20人ほどの人が釣りをしていて、その周りに打ち上げられたフグなどが散乱していた。突堤の先まで行くと、消波ブロックにあたったしぶきを受けてしまった。
つづく、次回最終回!
おまけ
新潟には変な店がたくさんあった